2023年9月25日
建物に雨漏りは様々な原因で発生することがあります。
雨漏りを放置してしまうと、家電製品の故障、床材の損傷、木材の腐食、カビの繁殖など、住宅に深刻なダメージを与える可能性があります。
また、放置された雨漏りは「シロアリの侵入」を引き起こす要因にもなります。
シロアリによる建物への被害は非常に深刻な問題となり得ます。
この記事では、シロアリによる被害、その発生要因、そして効果的な予防策について詳しく解説します。
シロアリには様々な種類が存在し、日本では主に3種類が確認されています。それぞれの特徴と分布地域を見ていきましょう。
在来種で、日本全土に生息しています。特に関東地方では最も一般的なシロアリとして知られています。
こちらも在来種の一つで、主に中部以西の西日本、特に太平洋側の地域に多く見られます。四国や九州でも頻繁に確認されています。
近年日本で増加している外来種です。他の2種と異なり、湿った木材ではなく乾燥した木材を好むという特徴があります。このため、従来の対策方法が通用しないケースがありますが、現時点では在来種と比べて生息数は限定的です。
シロアリは主に「水分を含んだ木材」に引き寄せられる特性を持っています。
以下では、シロアリが住宅に侵入し、繁殖する主な要因を解説します。
日本特有の気候と地形により、年間を通じて高い湿度環境が生まれやすい状況にあります。
現代の建築物は法規制により床下空間が十分確保され、通気性に優れていますが、過去の建築物では床下の高さ基準がなく、低い床下が一般的でした。
床下の高さが40cm未満の場合、空気の循環が不十分で湿気が蓄積されやすい状態となります。
このような環境は、シロアリの活動を助長する要因となります。
最新の建築では「全周換気」システムを採用し、建物全体の換気効率を高めています。
しかし、水辺や森林に近接する場所では、自然環境による湿気の影響を受けやすく、シロアリの侵入リスクは依然として高い状態が続きます。
シロアリは水分を含んだ木材を主な餌とし、特に「柔らかい木材」や「ツーバイ材」を選んで食べる傾向があります。
具体的には「エゾマツ」「ホワイトウッド」「スプルース」などが該当します。
一方で、「ヒノキ」「チーク」「ヒバ」などの硬質材やヒノキチオールを含む木材は、シロアリの被害を受けにくい特徴があります。
建物への雨水の侵入は、シロアリ被害を引き起こす重大な要因です。
統計によると、日本におけるシロアリ被害の「約8割」は雨漏りに起因するとされています。
雨漏りは屋根材や棟板金の劣化だけでなく、外壁の損傷や雨樋の不具合など、様々な要因で発生します。
雨漏りが続くと、屋根裏や床下の構造材が水分を含み、徐々に劣化していきます。
このような状態の木材は、シロアリにとって理想的な生息環境となり、被害が急速に広がる原因となります。
シロアリは主に目に見えない場所で活動するため、早期発見が困難です。しかし、建物を守るためには早期対応が不可欠です。
以下に、シロアリ被害の主な兆候をご紹介します。
シロアリの活動により、床下配管が損傷を受けて水漏れが発生することがあります。
普段と変わらない使用量なのに水道料金が急に上昇した場合、シロアリ被害の可能性を疑う必要があります。
シロアリは独自の通路「蟻道」を作り出します。これは建物の内外を結ぶトンネルのような構造物です。
蟻道を通じて木材を侵食すると、その部分が空洞化します。シロアリの移動に伴い、特徴的な乾いた音が発生することがあります。
建物の外壁に蟻道を発見した場合は、すでに深刻な被害が進行している可能性が高いため、早急な対応が必要です。
春から初夏にかけて(4~7月頃)、新しい巣を形成するために羽アリが飛び立ちます。特に浴室周辺や床下など、湿度の高い場所で多く見られます。
羽アリの大量発生は、シロアリの存在を示す重要なシグナルとなりますので、見過ごすことはできません。
シロアリによる被害を防ぐためには、適切な予防措置を講じることが不可欠です。
以下では、効果的な予防方法をご説明します。
シロアリは高湿度環境を好み、特に換気の悪い場所に集中して発生する傾向があります。
特に屋根裏、床下空間、浴室周辺は要注意エリアです。
そのため、建物全体の適切な換気システムを確保し、湿度管理を徹底することが重要となります。
換気設備の設置や定期的な空気の入れ替えに加え、湿気の多い場所での木材の保管は避けるべきです。
建物の屋根材には優れた防水性と耐久性が備わっていますが、時間の経過とともにその性能は低下します。
塗膜の劣化は徐々に進行し、はがれが発生することがあります。
これにより屋根材自体の劣化が加速し、建物内部への水分侵入リスクが高まります。
塗膜の劣化が見られる場合は、適切な塗り替え工事が推奨されます。
高品質な防水塗料の使用で、より高い効果が期待できます。
ただし、塗装作業時は通気用の隙間を確保するため、「縁切り」作業が必須となります。
この処理を怠ると、換気効率が低下し、湿気の滞留を招く可能性があります。
雨漏りの主要因は、多くの場合屋根材の不具合にあります。
雨漏りはシロアリ被害を誘発する要因となるため、早期の補修・補強が求められます。
部分的な損傷の場合は該当箇所の修理や補強で対応可能ですが、広範囲に及ぶ劣化が見られる場合は、屋根全体の葺き替えを検討する必要があります。
また、「換気棟」が未設置の場合は、その導入を推奨します。
棟板金部分への換気棟の設置により、屋根内部の湿気を効果的に排出することが可能です。
シロアリの被害が確認された場合、専門業者による本格的な「シロアリ駆除」が必要となります。
駆除作業の費用は、施工する「地域」「季節」「建物の広さ」などの要因により変動します。
標準的な費用の目安として、
・1坪あたり6000~8000円
が必要となり、例えば20坪の住宅で12~16万円、30坪の住宅では18~24万円程度の費用が見込まれます。
ただし、駆除作業だけでは根本的な解決になりません。
なぜなら、シロアリの発生は建物に潜在的な問題があることを示唆しているからです。
適切な対策を講じないまま放置すると、駆除後も再び被害が発生する可能性が高くなります。
そのため、屋根材、外壁、柱、土台など、建物全体の点検と必要に応じた改修工事が重要です。
大規模な改修(屋根の葺き替え、外壁補強、塗装など)が必要となった場合、数百万円規模の工事費用が発生することもあります。
被害の拡大を防ぐため、発見次第、速やかな対応が推奨されます。
シロアリは高湿度環境を好む性質があり、特に建物内に「水分」が蓄積されやすい状況や「雨漏り」が発生している箇所では、被害のリスクが著しく高まります。
シロアリの活動により、建物の構造材が損傷を受けると、住宅の強度が徐々に低下し、建物の寿命を大幅に縮める結果となります。
効果的な予防策として、「適切な通気管理」「耐久性の高い建材の選択」「迅速な雨漏り修繕」が挙げられます。
定期的な換気と水漏れの早期発見・対処を心がけることで、シロアリの被害を未然に防ぐことができます。
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