2023年2月27日
「すが漏り」とは、特に雪が多い地域で起こる、雪が原因の雨漏りです。
屋根に不具合がなくても起こり得るのが特徴です。すが漏りについて解説します。
雪が降り、屋根に雪が積もります。
雪の量が多く、気温も低いと、積もった雪が溶けたり滑り落ちることなく、屋根上にそのまま残ります。
外は寒いですが、室内はエアコンやストーブなどの熱で暖かくしています。屋内側から暖められた熱で室内と外との温度差が出て、その境目は屋根の内側と外側になります。
屋根は内側から暖められますが、建物から庇のように出ている部分は外気に触れているので暖められません。
屋内側から暖められた熱で、ゆっくりと屋根の雪が溶けます。溶けた水は軒先へ流れていきます。
冷えた状態の軒先へゆっくり流れた水は、残っている雪に堰き止められると同時にふたたび冷やされ、氷になり固まります。
固まった氷は、次に溶けて流れてくる水をせき止めてしまい、さらに固まるか、水を貯めたダムのような状態となります。ことによってはさらに大きなダムができていきます。
せき止められた水が溜まると、屋根材の上に水たまりができます。水が流れずに屋根に滞留しますので、屋根材の重なった部分や接合部の縦ハゼや横ハゼから浸水します。防水シートは多少の雨水なら排水できますが、浸水が多かったり経年劣化などで水を通してしまうことがあります。
浸水した雨水は野地板や野垂木などを伝わり、天井や壁へ入ります。
室内のクロスにまで異常が見られない浸水量であっても、天井裏では濡れているということがあります。湿った木材は腐りやすくなりますので、腐食が進行します。
すが漏りは屋根の雪積からはじまるので、積もった雪が滑り落ちてしまえば問題はありません。当然、勾配が強い屋根ほど雪は落ちやすくなります。同じ勾配でも屋根材によって滑り落ちやすさは変わってきます。落ちにくい屋根材は瓦です。落ちやすい屋根材はガルバリウム鋼板などの金属系です。おおよそ5寸から6寸以上の勾配があれば滑り落ちやすくなりますが、屋根材の材料に加え雪質にも左右されるため一概にはいえません。
また、大屋根から落ちた雪が下屋根に溜まるタイプの屋根形状の場合は、下屋根ですが漏りが起こりやすくなります。
屋根にとっては早く落ちた方がいいのですが、地面へ落ちた雪が庭先や玄関先で溶けずに溜まることになります。
雪が地面に落ちて通路が塞がれたりすると雪かきをしなくてはいけませんので、屋根に雪止めを設置していることがあります。勾配が強くても、雪止め金具が設置されていれば雪は屋根に溜まります。雪は屋根に溜まっても地面に落ちても影響が出ますので、どちらを重視して被害を防ぐかという選択になります。
屋根が古い場合は、屋根材などの傷み、劣化もあり、防水機能が低下していることも考えられます。板金屋根なら雪の重みでハゼが潰れ、毛細管現象で雨水を吸い込みやすくなっています。屋根材にもよりますが20年程度経っていると、すが漏りが起こりやすくなると言えます。
さらに、築年数が経っている古い建物では、断熱性能の低い仕様の場合があります。暖房の熱が屋根裏へ伝わりやすく、屋根上の雪が溶けやすくなってしまいます。
すが漏りを防ぐためにできることは、雪下ろしです。雪下ろしをすることで、すが漏りの原因となる屋根の積雪を取り除きます。雪の重みによる建物への負担を軽減することにもなります。しかし、雪が降り続く中、屋根に上って雪下ろしをするのは大変ですし、高所作業なので危険が伴ってしまいます。
ほかに考えられることは、防水性能の高い水密工法で屋根を施工するという方法がありますが、安くない費用がかかります。費用面でもっとも安価に抑えることを考えると、融雪設備で雪を溶かす方法があります。屋根面に加熱式の樹脂のヒーターなどを貼っていくという工法です。全面的に施工しなくても、軒先を重点的に対策することで、すが漏りを防げる可能性があります。
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